新EP『SPEAK』レコ発ライヴの熱さほとばしる夜をリポート!



GrindHouse magazine Vol.104とwebでのライヴリポートでSOUNDWITCHが紹介されたが、今回初めて彼らのライヴを観てすぐに“虜”になった。

普段から様々な音楽を聴いているが、なかでもNINE INCH NAILSやCIRCLE OF DUST 、JULIEN-Kといった海外のインダストリアル・ロック/メタルを好んで聴く。「そんなバッキバキなサウンドとは違って、SOUNDWITCHの音楽はダークでありながら、彼らの世界に聴く人を引き込む“魔法”のようなものがある…」と、2016年にリリースされた前EP『EROTICA』と、先月リリースされた新EP『SPEAK』を聴きつつ不思議に思った。そして、ワクワクした気持ちでライヴ会場である渋谷CYCLONEへ向かったが、会場に近づくにつれて動悸が激しくなった。

実はその前日、同じ会場でアメリカ出身メタルコア・バンドの初来日公演を観に足を運んだ。若きライヴキッズによるサーフやモッシュ、サークルピットなどメタル独特の“荒れ”があったなか、首の骨が折れる寸前で怯えながらもみくちゃになった。「今晩のライヴも人の波を避けながら観るのかな…」と不安な気持ちで会場の中に入ると、既に彼らを心待ちにするファンがたくさんいた。



21時すぎに照明が消え、いよいよ彼らのショータイム。ステージ前に垂れ下がっているスクリーンが上がり、不気味なSEとともに次々とメンバーが現れた。バンド全員が揃い、これからなにが起きるのだろうと期待していると、出来たてのEP収録曲“Fifth”で会場を沸かせた。怪しく毒々しい雰囲気からいきなり、電子楽器と歪んだ音がグワッ!!と流れたとき、あまりの衝撃で目を見開いた。先日新調したと言われる会場の縦長のスピーカーが音圧で爆発するくらい、Matsubai(b)を中心にDragon(g)、Maiden(machine)、Yuki(ds)が放つ重音が襲いかかってきた。音圧と熱気を身体で受け止めながら自分のボルテージが最高潮になった。

激しく動き回る楽器隊とは別に、濃霧のようなスモークと怪しげで目がくらむような照明のなか、ロングスカートをひらひらさせながらクルクル回るTwin(vo)。彼女を見た瞬間、魔法の杖を振る魔女のイメージが瞬時に浮かんだ。彼女の振る舞いだけでなく、妖艷で力強い歌声はバンドのノリがよくダークでへヴィなサウンドをマイクという“魔法の杖”を振るかのように、曲の世界観をより濃い色にしていく。バンドのパフォーマンスを観てわずか数分しか経っていないのに、ライヴに行く前の謎が解けた気がして酷く興奮しながらステージを観た。

1曲目の勢いのまま披露された“Devil”で、さらに会場はヒートアップした。音圧が凄まじいヘヴィ・サウンドとノリがいい愛の手を交えながら最前列では、音楽に合わせて激しくヘドバンするファンや左右にツーステップを踏むファンを見て、本来の目的を忘れて混じるところだった(笑)。Twinの「あなたの一番カッコイイところを見せてください」の一言で、あの低音が全面的に出た重音のブレイクダウンが心臓をえぐってきた。

新EPのタイトルになっている“Speak”でも、エレクトロ要素強めのメタル・サウンドが会場に響き渡った。普段はあまり稼動しないであろうミラーボールがキラキラ輝き、会場は“ライヴハウス”から一気に“クラブフロア”になった。その後もバンドもファンが動きを止めることなく、音楽に合わせて身体を動かしていた。動き疲れたと感じることを忘れるほど楽しい時間があっという間に過ぎていき、拳を天井へ突き上げながらシングアロングしたくなる“Cat’s Cradle”を披露して本編が終了した。



ファンからの熱いアンコールの掛け声に応えて、再び彼らが登場。その時に披露した曲は“November’s Despair”。ライヴ本編の勢いがある曲調とは一変、ゆったりとした哀愁漂う雰囲気で、ファンと楽しく過ごした時間と別れるのが惜しいかのように彼らは全身全霊で歌っていた。その姿に胸が苦しくなって涙が溢れた。

バンドの新EPリリース記念で開催されたライヴだったが、わずか7曲しかパフォーマンスをしなかったことが名残惜しかった。次回彼らのライヴに期待することは、もっと彼らと楽しい時間を一緒に過ごすことだ。是非来たるライヴで、魔性のダークサウンドを実感してみては?きっと、一瞬にして彼らの“魔法”にかかるはず。




文・木村千優
写真・外舘翔太

 SOUNDWITCH
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 『SPEAK』
 SINGLE CD
 1. Speak
 2. Giddy Giddy Carousel (3rd Romanesque収録/新録)
 3. Fifth (1st Wiccaholic収録/新録)
 DVD
 ・Speak Music Video
 ・EROTICA SHOW at HOKAGE May 28, 2017
 2018.05.09 RELEASE / ¥1,800 (Tax in) / FTCA-9937
 

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